【新唐人日本2011年3月23日付ニュース】旧正月が明けると、毎年中国の都市部では労働者不足に見舞われます。中国市場に進出している日系企業をも悩ませますが、中国当局によると、構造的な矛盾が背景にあるそうです。農民工と呼ばれる出稼ぎ労働者が減り続ける背景について、本日は、地震への日中政府の対応の違いから探っていきます。
政府系の機関紙「工人日報」は、数百人の農民工にアンケートを実施。経済学の常識に基づけば、労働力は市場の需要と供給で価格が決まるはずだと指摘。つまり今中国で、労働力が足りないのは、労働力が供給に追い付かないからです。よって、農民工の待遇は上がるはずなのに、アンケートでは、このような結果は得られませんでした。
この2年、確かに農民工の給与は多少上がり、求職の際の選択が増えたものの、依然として、労働契約に関する社会保険、労働保護などの基本的な保障を受けられていません。
報道はさらに、企業の求人難は、労働契約を結ばないことや給料が十分でないことや従業員が大切にされていないことなどが関係すると指摘。国家統計局の資料によると、近年、農民工の予備軍は、毎年600万のスピードで減少。2008年からだと2000万人も減っています。つまり、故郷の農村を離れて都市で働く人口がどんどん減っているのです
1960年代、日本で労働力不足が発生した時、政府は技術の向上と産業構造の調整などの方法を採りました。これにより、労働力不足が解決したほか、従業員の技術の向上や福祉の問題も解決。一方中国は、この30年余りの間、安い労働力で労働集約型の企業に一定の利益をもたらしたものの、多くの農民工は技術の向上も、労働補償も得られませんでした。
ここで地震に目を移します。11日の東日本大震災発生後、被災地では自動販売機の飲み物や公衆電話が無料で提供され、大型スーパーも避難所として開放されました。一方、その前日に起こった中国雲南地震では、テントをもらうのに、まず被災者は保証金を納めなくてはなりませんでした。どちらが国民の幸せを願う政府なのでしょうか。
日本が特別いいのではなく、中国共産党がだめすぎるのだというため息が中国のネットから漏れてきます。ここから、農民工が出稼ぎをやめて故郷にとどまるヒントが見つかりそうです。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://ntdtv.com/xtr/b5/2011/03/15/a505002.html.-【禁聞】媒體探訪中國社會的用工荒問題.html#video